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2012年 世界経済の動向とオーストラリアへの留学、ワーホリについて (その2)




2.オーストラリアに関する影響


 世界経済とオーストラリアにおける影響ですが、皆さんに関係あるワーホリ、留学、あるいは移住などの分野についてちょっと見てみましょう。
 まず、最初に書いていた世界経済危機とオーストラリア留学との関係は、「過ぎてしまえばあんまり関係なかった」ということであり、そして「それよりももっと大きなトレンドがある」ということでしょう。


2−1:語学学校に与える影響

 世界経済危機後しばらくのオーストラリアの語学学校の状況ですが、今となってはただの昔話なのでカットします。ご興味のある人だけ、クリックしてお読み下さい。

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 2010年以降、世界経済危機の直接のインパクトよりも、もっと大きなトレンドがあることが浮き彫りにされてきました。

 ここから先は現場の印象ではなく、統計的に言いましょう。移民局の資料をもとに、過去5年間、すなわち(2006年7月-07年6月末=オーストラリアの年度は7月1日から6月30日までです)、07-08年度、08-09年度、09-10年度、10-11年度の推移をみてみましょう。

 まず学生ビザ(英語学校、ELICOS, Sub Class570)の発給数は、総数でいえば30,115→30,545→36,721→35,261→29,062と、上り調子だったのが、直近2年でヘコんでいます。これはいろいろな理由が挙げられていますが、経済危機のインパクトが世界に広がっていることと、さらに2010年2月に発表された学生→永住権取得というルートが大きく修正されたことも影響しているようです。(詳しくはオーストラリア移住について参照)。

 語学学校へ学生を供給するもう一つのビザとしてワーホリビザがあります。この趨勢は(詳しくはワーホリ実戦講座 1参照)、総数でいえば、136,422 → 154,148 → 187,696 → 175,739人となっており、学生ビザと同じく「大勢は増加傾向だけど直近にヘコむ」という傾向を示しています。

 ところで、2004年あたりから急激に増加して、当時の語学学校では「どこにいっても韓国人だらけ」と言われた韓国勢の動向はどうかというと、これがまた特殊な動きをしています。韓国人の学生ビザの発行数は8,639 → 6,785 → 4,969 → 3,947 → 2707人、ワーホリビザについては28,560→32635→39505→34870人となっています。ここがちょっと面白いのですね。学生ビザについては激減傾向にあるけど、ワーホリビザについては「大勢増加、直近一休み」という一般傾向を示しています。
 なぜそうなるのか?よく分からんのですが、いっときの留学ブームの沈静化、為替の関係、韓国(アセスメントレベル2)の現地での学生ビザ取得が難しくなったというビザ規制の変化など複数の要因が絡んでいると思います。メカニズムはともかく、現象面でいえば、学生ビザからワーホリビザへのシフトが起きているということです。学生ビザとワーホリを合算した絶対数でいえば4年間でやや増えているとは言いながらも、語学学校における韓国人比率は実際にはかなり沈静化していると思われますし、これは実際の僕の見聞にも合致します。「いっときほど”だらけ”ではない」と。

 では本命の日本はどうかというと、日本人の学生ビザ総数は3,709→2,652→2,699→2,576→2,412人と既に経済危機以前の段階においてガクンと減り、以後はジリ貧傾向であることが分かります。ワーホリについていえば、11,707→10,599→9,324→8,089と一貫して逓減しています。これまたどう読み解くかが難しいところですが、とりあえず両ビザ合算数でいえば4年前からガタ減り(30%以上の減少)であると言って良いでしょう。
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 なお、別の資料(移民局のStudent Visa Program Report 2010?2011 to 31 December 2010 (281KB PDF file)、さらに最新版であるStudent Visa Program Trends 2004-05 to 2010-11によると、さらに長いスパンでの変化がわかります。いちいちダウンロードするのは面倒でしょうから、関連箇所をキャプチャーして貼り付けておきます。

 
ELICOS(英語学校)・学生ビザの国別交付数

 下の表は、2003年から11年までの過去8年間における学生ビザで語学学校(570ELICOSビザ)を取得した人の国別数の増減変化です。
 なお直近(-11年)の統計が、これまでと形式が違って国外/国内と分けているので従来との比較がしにくく(フランスなどは国外発給数が分からず比較できなかった)、仕方ないので分かる範囲で僕が電卓叩いて合算数を出し、注釈や増減率とともに、去年までの表に書き込んでおきました。オリジナルの最新統計はコレです。
2011年学生ビザ発給数

 ブラジル・コロンビアの南米勢がもの凄い勢いで増加し、上位1、2位を占めるようになったことが分かります。8年前は両国合わせてわずか1663人だったのが、今では9047人ですから5〜6倍の伸びを示しています。

 しかし、他にも飛躍的に増えている国々が沢山あります。増加率が1000%(10倍)を超える国々すらあります。サウジアラビア(13倍)、中国(13倍)、リビア(40倍)をはじめ、2倍以上を伸びを示している国だけでも、チェコ(7倍)、トルコ(3.7倍)スペイン(2倍)があります。上に表には出ていないのですが、2005年段階で1人でしかなったベトナムは2011年には339人になってますし、イタリアも46人から324人に激増しています。

 一方では減少している国もあります。日本は56%減ですが、韓国も同じく58%減、台湾も約半減、タイも微減です。しかし、日本以外の国々ではその代わりにワーホリ数が激増しています。台湾ワーホリは739人→1万118人と飛躍的に伸びていますし、タイも2005年からワーホリ(正確にはWork and Holiday)が始まっています(参考)。はっきり言って、長期トレンドでワーホリも学生ビザも両方減ってる国は日本くらいです。

 全ての学生ビザの国別総数


 学生ビザというのは高校や大学、ビジネス学校もあります。語学学校(ELICOS)=サブクラス570は、全体のほんの一部に過ぎません。

2011年全学生ビザ交付数

 これでみると、中国とインドの二極支配が鮮明になっています。なぜ語学学校では少なかった両国が、全体になるとこんなに突出しているかといえば、彼らは国を出る時点でも既に英語はペラペラだったりするからでしょう。両国合わせて約7万8806人。総数25万人中の約3分の1を占めます。日本はここでも半減していて5736人。全体の約2%です。

 学生ビザ所持者の数(リアルタイムの滞在者数)


 三番目の表はオーストラリアに滞在している学生ビザ所持者数です。2番目(発給数)と違い、オーストラリアにリアルタイムに滞在している留学生がどれだけいるかです。
 同じ学生ビザでも、短期の語学学校ビザもあれば、長期の大学3年分のビザもあるわけで、発給数=滞在者数ではありません。長期ビザをとる人がより多い国ほど発給数に比して滞在者数が多い。長々と滞在し続けるわけですから。

2011年学生ビザ滞在者数

 これによるとさらに中国・インドの突出ぶりが際だちます。合わせて12.6万人、総数33万人の38%を占めます。日本人は全体のわずか1.6%(16%ではない)を占めるに過ぎません(5363人)。



 以上、総じて言えば、

@.学生ビザ、ワーホリビザともども長期トレンドとしてはどんどん増加している、
A.韓国勢は一時期よりも沈静化している、
B.語学学校においては南米系が多く、留学生全体で言えば中国・インドが圧倒的に多い。
C.しかしこれまで殆ど来ていなかった国々から留学生が、中印南米以上の猛烈な伸び率で増えている。
D.しかし、日本勢はほぼ一貫して減っている、

ということでしょうか。

 なんのことはない、世界経済が語学学校に「影響を与える」なんてレベルではなく、その動向がストレートに反映されているわけです。
 すなわち、
中国、インド、ブラジルというBRICs諸国が圧倒的な存在感を示している
ということであり、且つ、
BRICsに続く諸国がそれ以上の早さで急追してきている
ということです。

 これを、オーストラリアの語学学校に行こうと考えている人の視点でどう解釈すべきかというと、まず第一に、ここ数年でガラリと状況は変わっているということです。この傾向はさらに加速されるであろうから、これまでの語学留学の常識みたいなものはあまり通用しないでしょう。先輩の話を聞いて行ってみたら「話が全然違う!」ってこともありうる。

 典型的には「日本人の少ない学校」というやつで、今時日本人が沢山いる学校を探す方が難しいです。それはそれで結構なことなのですが、しかし統計では分からない落とし穴もあります。日本人が少なくなるとむしろ日本人同士固まる傾向があることです。

 あまりのアウェイ感に圧倒され、「草の根わけても!」って感じで他の日本人を捜し出し、「少数民族が寄り添い合って」みたいに粘着性がむしろ強化されるという。嘘みたいな話だけど、僕にはその気持ちはよく分かりますし、あなたも着いたら分かるでしょう。特に最初は不安ですしね。だいたいシドニーにいる日本人留学生・ワーホリ数は激減している筈なのに、日本人を対象にしたシェアや広告の質量は別に減ってもいませんしね。

 このあたりは本当に人によるのだけど、学校選びにおいては、「日本人が少なければ良い」などという時代後れのモノサシは捨ててください。既に希少価値なんか無いのですから。日本人について問うならば、「日本人の数」ではなく「日本人の質」を問うてください。学校内外の圧倒的なアウェイ感に打ちのめされて日本人同士つるむ学生が多い学校と、アウェイ感を楽しんでいる学生が多い学校です。しかしこんなことを統計的に見いだすのはまず不可能ですし、見学においてもかなりの洞察力が必要です。

 だから、日本人云々に囚われず、もっと本質的な「生産的な居心地」の良し悪しで決めた方がいいと思います。例えば、「他の国の連中が固まってるかどうか」というのも一つのポイントになるでしょうし、抽象的に言えば「全体に溶け合ってる感じ」がするかどうか。そのあたりの空気感や雰囲気を感じ、自分にとって居心地の良さそうな学校を選ぶといいと思います。疎外感に苛まれず、情緒不安定にもならず、かといってダレてしまうわけでもない、「あなただけのレシピー」がある筈です。

 なお、留学の次のステップ=国際的な活躍の場=を射程に入れている人は、喜んでください。理想的な環境になってきています。なにしろリアルタイムの世界の状況がビビッドに反映されているのですから、ここのメインストリームでうまくやっていくことが出来れば、世界のメインストリームでもやっていけるわけですから、練習の場としては最適でしょう。なんぜシドニーでジャパレス以外の純然たるローカルジョブをゲットするだけでも、日本人の数十倍いる世界のライバル達を蹴落とさないといけないのですから。一瞬気が遠くなりそうですが、でも、英語力と度胸如何ですが、意外と簡単に蹴落とせちゃったりするんですよね。日本人ちゃんと仕事しますから評判いいんです。ここでの経験で「戦後、なぜ日本が真っ先に経済成長したのか」という日本の強さを追体験してください。自信になりますし、それが将来的に大きな財産になります。


2−2:ワーホリや生活面に与える影響


 2011年現在、振り返って結論的にいえば、ほとんど何の影響も無かったといっていいでしょう。
 また、経済危機よりも、より世界のメガトレンドがそのまま反映されてきているのは、学生ビザの場合と同じです。

 はい、この項はこれで終ってもいいのですが、一応過去の記述も補正のうえ残しておきます。「もしオーストラリア経済が傾いた場合、ワーホリ的にはこういう点が懸念されるから注意すべし」という一般的な情報としては尚も有用だからです。ご興味のある方は、例によってクリックしてお読み下さい。

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シェア情勢

 シェア状況については、やはり影響があったと思われますので、書いておきます。

 まず不動産の状況ですが、経済危機直後2008-09年前半にはそれなりに下がりました。政府の「最初に家を買う人(First home buyer)への大幅優遇措置」によって値頃感のある住宅売買はかなり堅調でしたが、逆にノースやイースタンサバーブなど富裕エリアでは平均10%不動産が下がったというリポートもありました。今回のリーマンショックは、世界的には「金持ち不況」と言われているらしいのですが、これまで金融業など流行の仕事で高年収を上げて、高い不動産を買い、財テクにも励んでいた層が一番大きな打撃を受けていると。会社はリストラされるわ、不動産価格は下がるわ、投資案件はボロボロだわ、、だという。逆に中流以下は、政府の景気刺激策の恩恵を受け、ガソリン代も比較的安値に留まり、影響は少なかったといわれます。しかし、2008年中期頃からは回復し始め、2010年段階ではむしろ回復以上に上がっているようです。

 しかし、2011年になるとグローバリゼーションによってオーストラリア人も将来に不安を感じているのが、財布の紐も固くなりがちであり、あのオージーがせっせと貯金に励んで貯蓄率が上がったという記事もありました。そうなると投資物件である不動産の魅力もやや色褪せているかのようで、そんなに上がってないようです。というか微少ですが下がっているという話も聞きます。もっとも、オーストラリアの不動産は高止まりし過ぎていますので(日本の感覚からしたら2倍以上で、信じられないくらい高い)、もっともっと下がって欲しいのですが。

 売買状況は間接的には賃貸・シェア物件の数や料金という形で関係してくるのですが、今回の場合は一貫して上がり続けていると言って良いでしょう。推測ですが、やはり需給バランスでしょう。上で見たように留学生やワーホリが一貫して増え続けているからです。彼らはみな「よそ者」ですから、シェアあるいは賃借でしょう。借り手が増え続けるし、物価もまた上がり続けているから、シェア代が安くなる道理がないということです。

 実際、「週200ドル以下、個室」という条件で定点観測のようにシェア探しサポートをやってる身としては、段々タイトになってきてるのを実感します。でも、探せばあります。タイトといっても、「ネットで調べる時間と、かける電話の数をそれぞれ10%増加すればクリア出来る程度」です。毎週見つかってるもんね。というか、より丁寧に探すようになってるから、昔よりもよい人に出会えているかもしれない。このあたりの機微は難しいのですが、話が逸れるのでこのくらいにしておきます。

 あと、ルームシェアの比率が増えました。シティ周辺の専売特許だったのがボンダイあたりに広まり、Chatswoodあたりも広まり、今では全域に広まってます。ご夫婦な恋人などのカップルシェアは昔よりもかなり探しやすくなりました。というのは、一部屋に二人住むという形態が以前以上に普通になってきたので、「カップルお断り」が少なくなってきたからです。


2−3:永住権取得やビザに与える影響


 これまでオーストラリアの好景気と人手不足で、永住権は比較的取りやすくなってました。特に現業熟練労働者不足でしたので、手に職系は強かったです。また、シェフやパティシエ、美容師などの学校に通うと新卒者永住ビザが取れるというルートも過去にはありました。

 それが経済危機になって、オーストラリアも移民を減らすのか?という観測が初期には流れました。例えば、”Minister flags lower migrant intake”(別窓)、”Foreign worker numbers to drop”(別窓)、"Australia may cut migrant visas as unemployment grows"(別窓))。いずれも昔の新聞記事ですが、リンクがまだ生きていたので残しておきます。

 なお、”Minister plans ban on shaky visa deals”(別窓)(Sydney Morning Herald、同日付)は、留学エージェントがいい加減なパッケージ(ビザ取り学校に留学させ、インターンも出来て、ビザももらえるという)を売っている状況を、オーストラリア政府が憂慮し、これからガンガン取り締まっていくという話もありました。これは取り締まる以前に、後述のMODLという永住権ルートが閉ざされたことで、多くのビジネス学校やエージェントがドカドカ潰れました。

 2009年3月16日付で、Chris Evans移民大臣より、2009年の移民受け入れを14%削減するという発表がありました(Government cuts migration program(別窓))。ここ10年ほどガンガン移民を受け入れてきたオーストラリア政府のトレンドを真逆に転換させたという文字通りターニングポイントになりますし、世界経済危機による地元オーストラリア人の職を保護するためということを明確に述べています。

 さらに2009年5月には、新予算案の発表にあたって来年度(09-10年)の技術移住の受入予定数を10万8100人(前年度 13万3500人)とし、3月のカット分と合算して約20%にものぼる大幅な削減になりました(政府公報のページ(別窓)。
 これだけ見てると、世界経済危機の影響によってオーストラリアの永住権の道は一貫して厳しくなっているように見えるのですが、今から思えば、経済危機の影響は実はそれほど強いわけでもなかったと思います。確かに受入数は13万3500→10万8100人と激減しているのですけど、その前の2007-08年は10万8540人であり、「2年前の水準に戻っただけ」でもあります。世界経済危機直前までは空前の好景気が続いていたので、人手不足に応じてザル法と言われた外国人労働者”輸入”政策があったわけで、それに応じて移民受入数も激増していた、それが今回タイムリーに補完されただけの話とも言えるわけです。したがって、短期的にみれば、「経済危機によって移民受け入れが減った」かもしれないけど、「経済危機を契機に平常に戻った」とも言えるわけです。

  実際、それに続く2010-11年度の技術移住数は11万3850人と反転して増えていますOverview of Skilled Migration to Australia(別窓)

 
 しかし、ここ数年の永住権事情で言えば、経済危機とは別に、2010年2月にこれまでのMODL(Migration Occupations in Demand List)の改廃によりシェフ、美容師→永住権というルートが閉ざされてしまったことの方が遙かに大きな影響を与えました。関係のビジネス学校はバタバタ倒産し、その斡旋をやっていたエージェントも潰れ、、、という影響が起きました。MODL廃止は景気変動が理由ではなく、あまりにもこの制度が永住権を取るための便法として活用されすぎており、本来の目的に合致していないという批判に答えたものです。経済危機があろうがなかろうが、遅かれ早かれこうなったであろうと。

 そして、2011年7月から新しい永住権のポイントテストが施行されています。詳しくはオーストラリア移住についてを参照していただきたいのですが、概略をいえば、@より実務経験(キャリア)を重視する、A年齢幅を広げた、B英語点を厳しくした等の諸点に集約されるでしょう。また、2011年5月には、永住権申請前にSkillSelectという業界エリアごとのマッチング&招待状システムの導入も発表されています(詳しくは同頁)。

 一般論で言えば、オーストラリアの永住権やビジネスビザは一貫して取りにくくなっています。しかし、それはオーストラリア政府がどんどん意地悪になっているという単純な話ではないです。オーストラリア政府において永住権の設定は色々な意味を持ちます。例えば過去10年ほどは、オーストラリアの人手不足を補う、オーストラリアの教育セクターを潤わせる(国からの助成を大分減らしてるし)という二つ理由により、永住権ルートを増やしました。増やした分以上に希望者も殺到するから、水準が上がり、結果的に取りにくくなったと言えます。

 しかしここ数年の動きは、そんな短期的な目的ではなく、グローバリゼーションを睨んで、オーストラリアの国際競争力を付けるために、使える人材を世界から募集しているという感じを受けます。いわば「国力増強のための永住権(移民募集)」です。特に2011年7月からの改正は、キャリアと英語力重視を明確に打ち出してきています。即戦力が欲しいのでしょう。「入れてやる」というよりも積極的に「募集する」という感じ。それも人手不足解消のようなテンポラリーなバイト募集ではなく、正社員募集のような感じ。

 いずれにせよ、オーストラリア政府の意向と日に日に増える世界の優秀なライバルとが相まって、長いトレンドでいえば永住権はどんどん取りにくくなっていると言っていいでしょう。永住権を考えているのだったら早く動いた方がいいです。待てば海路の日和ありって言いますけど、これに関しては疑問です。


→次(3.どう対処すべきか?)へいく

 1.何が起きているのか?世界経済危機とはなにか 

 2.オーストラリアにおける影響(←今ココ)
  2−1:語学学校や留学
  2−2:ワーホリや生活面
  2−3:永住権やビザ

 3.どう対処すべきか?
  3−1:為替の変動にどう対応すべきか
  3−2:渡豪すべきか、いつすべきか
  3−3:世界と日本のメガトレンドと将来のキャリア

参考 
オーストラリア留学/ワーホリ/移住の新しい局面/時代が変わった


Essay 493 :A型定食とB型アラカルト
 先進国の宿命〜中間層の没落/「みんな教」のゆらぎ/逃げ切ろうとする年長世代/列の前と後ろ/で、今の就活は?自分らしく生きるための6つのメソッド

ESSAY 527/斜陽貴族の戦略とGFC2
 GFC2(Global Ficnacial Crisis part2)の大きな流れ、日本も含めた先進国の企業・個人の活路


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