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2009年1月29日、2月9日、7月12日、10年01月28日、11年02月28日、11月10日補足



国別料理/ヨーロッパ系の巻 (その3)



イタリア料理編
ギリシア料理編
フランス料理編
ポルトガル料理編
ドイツ料理編
モダン・オーストラアン編
チェコ料理
オーガニック料理編
その他


★モダン・オーストラリアン


  「モダン・オーストラリアン」は、「オーストラリアン・クイジーン」とも呼ばれますが、世界の料理が集まるこのオーストラリアのマルチカルチャルな環境において、それぞれの長所を掛け合わせた創作料理のジャンルです。その昔はかなり実験的過ぎる一品(斬新だけど美味しくはない)も多かったのですが、最近はそれなりに安定してきたと思います。

 まあ、創作料理といいつつも、基本はイタリアンやフレンチである場合が多いですし、特に”創作”というほどのことはないけど、イタリアンならイタリアンだけって一国にこだわらない店も含みます。また、シドニーでも一人100〜200ドルの高級レストランは、このモダンオーストラリアンを謳っているケースが多いです。


Rouge Mediterranean Cafe (ルージュ) 〜Manly


33 South Steyne、Manly NSW 2095  Phone (02) 8966 9872

 マンリービーチのメインストリートにずらっと並んでいる店のうちの一つです。写真左→一階にある赤いお店。

 かつては”地中海風料理カフェ”(というかフランス料理系)として抜群のクオリティを誇り、ここでも大々的に報告していたのですが、前回の更新時に書いたように08年段階で確実に味が落ちてしまっていました。それが一回限りのものなのかどうか、疑問符付きの経過観察にしておきました。

 その後、「メキシコ料理屋に変貌し、そのメキシコ料理が美味い」という情報を得て、09年に再訪問したところ、確かにまんまメキシコ料理屋ではないのだけど、一般メニューとメキシカンメニューとが混在していました。



 ↑上のメニューがメキシカンなのですが、これが結構美味しい。
 メキシコ料理というと、僕の乏しい食経験では、ファーストフードのタコスにように、豆のペーストとマヨネーズ系のソースがたっぷり入ってて、美味しいのだけど味が単調でしまいには飽きてくるというイメージがありましたが、ここのは違いました。ちゃんとしっかり”料理”でして、素材の味もあるし、味付けもワンパターンではない。
 大きめの餃子の皮のような平べったいパンに、具を乗せ、お好みのソース、チーズ、ピクルスを乗せて、クルルと巻いて食べる趣向ですが、そのどのパーツもちゃんとテイストがありました。具は確か4種類くらいあったと思いますが、ハーフ&ハーフで2つまで選べます。肉が柔らかくて美味しかったですし、ペーストもピクルスもありきたりのものではありませんでした。

 フランス料理系からいきなりのメキシコ料理への転身ですが、勝手な推測ですが多分こういう事ではないでしょうか。
 以前僕らが好んで行ってた頃には、凄腕のフランス料理のシェフがいた。だからフランス料理系のメニューを前面に出してクォリティで勝負していた。しかし、このシェフが辞めてしまった。シェフが辞めること自体は非常に良くあります。急遽別のシェフを雇って以前のメニューを作らせたのだが、いかんせん同じ水準のものは出せないから、前回僕らが行ったときのように「似て非なる」料理になる。見た目は似てるけど、全然美味しくない!って現象が起きる。これも他の店でよく経験します。
 「これではあかん」ということになって、新しいシェフの得意ジャンルで勝負することにした。それがメキシコ料理。しかしビー沿いのカフェということでメキシコ料理一本というのは、さすがに突拍子もないから、半分は普通のカフェ風のメニューにしようと。実際、メニューの半分以上、また表通りに大々的に示されていたのは、Fish & Chipsやサンドイッチなどの普通のカフェメニューでありました。

 「一応、、」ということで、いわゆる普通のカフェメニューからも一品を頼んでみましたが(←写真左)、これが凡庸な出来。まあ、悪くはないのだけど、素晴らしくもなく、文字通り普通って感じ。

 このお店の使い方としては、上に掲げたメキシコ系のメニューがオススメです。特に上の一品(クルルと巻くやつ)は、二人でシェアしてもいいくらいのボリュームがあります。餃子の皮みたいなパンですが、4−5枚入ってましたが、これはこれだけ追加で注文できると思いますしね。それでもお腹が満たなかったら、軽い一品を追加すると。そうすればお財布に優しいと思いますよ。


Simmone Logue Fine Food 〜Cammeray、Double Bay

ホームページ

 このお店は、10年以上前のPaddington店時代から知ってますし、ちょくちょく利用しています。ハズレなし。中でもコーヒーがのめるからカフェに入れてもいいのだけど、もっぱらテイク・アウェイ・ショップと考えた方がいいですし、テイクアウェイ以外に利用したことはないです。ケータリングもやってます(そっちがメインかも)。

 なんと申しましょうか、西欧の”デパ地下風お惣菜屋さん”って感じ。
 メニューは日によって違うのですが、ショーケースにサラダやシチュー、サンドイッチ、ケーキなどが並んでいます。特筆すべきはそのクオリティです。何を食べてもちゃんとしてます。このまま皿に盛ってレストランで出しても全然通用するでしょうし、下手なレストランよりは美味しい。それを場所やスタッフコストがない分、手頃な値段で食べられるという。

 最初の頃は、サラダとかシチュー系の分かりやすいのを買ってたのですが、最近はサンドイッチ系やラップ系(平べったいレバニーズブレッドなどで巻いてある一品)にも手を出してます。サンドイッチも普通の食パンではなく、下の写真のようにサワードウだったり、ターキッシュブレッドだったり種類も豊富です。内容は、ホームページにケイタリング用の綺麗なメニューがダウンロードでき、そこに詳しく書いてます。

 それに個人的には西洋料理の勉強になります。西洋料理って知ってるようでいて実は全然知らないのですね。サンドイッチやサラダでも、日本人の僕の発想は貧弱でワンパターンに陥りがちなのですが、プロシュート(生ハム)のサンドイッチにゴンゴンゾーラ(チーズ)とイチジクを合わせるという発想はない。でも、食べてみると美味しい。「そうかその手があったか」みたいないい勉強になるのです。それも家にもって帰って、中身をゆっくり”解剖”出来るのでいいです。

 まあ、そんな教育的効用は別にして、単純に晩飯考えるのが面倒くさいときとか、あるいはモダンオーストラリアンを体験してみたいけどレストランに行くほどでもない向きにはうってつけだと思います。あ、ここのサンドイッチは生で食べるものではなく、カフェによくある挟むタイプのホットプレートで加熱するといいです。なければオーブン。この手のサンドを加熱しないで食べるのは、お餅を生で食べるような暴挙に近く、食べにくいし美味しくないです。

 バルメイン店は古くて僕もよく利用しますが、ボンダイJC店が閉店しダブルベイ店になり(未訪問)、また最近ノースのキャムレイにもできました。キャムレイは行きましたけど、バルメイン店の方がメニューは豊富かな。

※と思っていたら、もっぱら利用していたBalmain店が閉鎖されてしまっていました。Oh my God! (09年7月12日補記)

 なお、ケーキはちょっとオーセンティックすぎて、フレンチ風のふわふわクリーム&小さくて、可愛くて、芸が細かいケーキに慣れた日本人には、ヘビーだったりします。こっちの人はそういうケーキを好むのだけど。




★東欧&オーガニック料理

Peasant's Feast

121A King St、Newtown NSW 2042  9516 5998
http://www.peasantsfeast.com.au/

 このお店はどのジャンルに入れたらいいのか分かりませんが、東欧系のメニューがわりと多いのでここに入れておきます。が、メインには「完全こだわりオーガニックのお店」という点です。

 Dr. Robert Warlowという免疫学などのお医者さんが、「ヘンなもの食ってるから病気になるんだ」とばかりに一念発起してやってるレストラン。それだけに油から、食材から、調理法まで凝り倒しています(そう主張している)。

 「多分この人だろうな」と、見るからに学究肌の”教授”もお店で立ち働いています。それどころか店の前のストリートで客引きもしてます(エラい人がエラぶらないのがオーストラリアの良さでもあるが)。「客引き」といっても語感から受けるアグレッシブさはなく、知的風貌もあいまって「紳士的に話しかける」って感じ。「ご興味がおありですかな?」って。

 しかし、まあ、馴染みの薄い東欧料理ですので、「やっぱ、オーガニックは違うわ!」という具合に分かるほどの舌を持ち合わせていない僕なのであった。「まあ、そう言うなら、そうなんだろ」くらいの感じ。ここで紹介するのは、この店別にオーガニックであろうがなかろうが、結果的に美味しいし、安いと思うからです。

 馴染みのない料理が多いので、下にメニュー(の一部)を貰ってきたのでスキャンして上げておきます。
 何を頼んでいいのか分からなかったら、日本人お得意の「詰め合わせセット」みたいな一品がいいかも。例えば、前菜からMixed Tapas(二人用)や、Peasnt Vegitarian Platterなどです。おせち料理みたいに少しづつ色々な料理が入っていて、種々の味を楽しめます。

 合計3ー4回足を運んでますが、いずれも美味しかったです。じっくり煮込んだ野菜や肉の味わいは、上に書いたフランス料理店と同じく、西欧料理の本当の美味しさを教えてくれるように思います。

 ↓写真左下、おせち料理みたいで楽しいベジタリアン・プラッター
 中央はロールキャベツですが中はダックだったと記憶してます。左はアツアツのビーフシチュー(ギリシャ料理のStifadoらしい)。



 ところがですね、地元民の評判はそんなに良くないのですね。etabiltyでは酷評も多いです。まあ、彼らヨーロピアンはヨーロッパ料理に非常に辛口なのですが、よく読んでみるととそれだけではないですな。不満の多くは、「えらい待たされた!」ということであり、接客がダメということです。特にこちらの人はサービスを非常に重視します。「だったらお前も日頃もっと真面目に働けよ!」とツッコミを入れたくなる日本人の僕なのですが、ホールのサービスというのは非常に大きなポイントを占めています。

 まず待たされるという点ですが、それはスローフードなんだから仕方ないだろって思います。加熱点を低くして調理してると能書きにも書いてるので、時間がかかるのしょうがないでしょ。そういうメシを食いに来てるんだから覚悟しなさいと。それに、総じて僕ら日本人のディナータイムよりも、彼らの方が遅めです。イラチなことでは誰にも負けない僕の場合、待たされるのがやっぱりイヤだからレストランに行くときはなるべく開店と同時の6時くらいに行くようにしています。でも、彼らは僕らが終わる頃、8時、9時過ぎてからやってきます。最初はガラガラだった店も、出る頃にはいつも満席状態。多分、調理法やキャパに対してテーブルが多すぎるという点はあるのかもしれませんが、この店の場合、なるべく早く行くのがコツだと思います。

 サービスは、僕が感じた限りではvery niceでしたよ。直近の酷評者が”if that's what he was he seemed to float about the restaurant like a disembodied ghoul”(ウェイターの彼は、まるでこのレストランをさまよう幽体離脱した悪鬼のようだった)とカラフルな表現をしていますが、多分、あの背の高いひょろっとした兄ちゃんだろうなと思いつつ、確かにチャキチャキした能弁な人ではないけど、優しかったですよ。英語苦手な僕らにとっては、多少スローなくらいが丁度いいです。僕らが前菜のスープをシェアするという「一杯のかけそば」状態の頼み方をしても、イヤな顔ひとつせずに、「あ、シェアするんですね。ちょっと待ってて」とわざわざスープを二皿に分けて持ってきてくれました。また、居なくなっちゃったけどチャイニーズ系のウェイターのオジサンは、ハーブティーについて質問したら、銘柄まで教えてくれて、「ここで買うと安いよ」と店まで教えてくれ、あまつさえ2袋くらい残っているパックを「ウチで飲むといいよ」と呉れたりしました。他にも何か頼んでイヤな思いをしたことはなく、個人的には「いい店じゃん」と思うわけです。

 ただ、まあ、そこは個人の好みでしょう。また、料理それ自体に関しては、こちらは「食べるのが初めて」みたいなド初心者状態ですので、彼らの方が「○○は○○でなければならん」というこだわりが強いでしょう。が、おせち料理みたいな一品はあるわ、サービスも悪くないわ、それでいて二人で食べて70ドルくらいだったらリーズナブルだと思いますので、僕は支持します。




 2011年10月、久しぶりに訪問しましたが、相変わらずのクオリティで満足しました。変わってないです。”教授”も相変わらず知的に客引きしてました。

 スペシャルメニューの”pot-au-feu”を食べたのだが、あとで「あ、ポトフって読むのか!」と気づいた。しかし、イメージするような「野菜スープ」ではなく、一見グラタン皿のミートソースのような感じ。右の写真、右の一品。中は、おっそろしくじっくり煮込まれた野菜の数々。煮込みすぎてとっくに原型は失われ、何食べてるのか分からないくらいなのだが、それだけに味が濃縮してて「野菜食ってる!」って気分になります。
 左は、うろ覚えだけど玄米とチキンだったかな。カミさんの胃が弱ってて「とにかく野菜をたっぷり」というチョイスだったのだが、堪能しました。
 ただし、味付けは控えめに、素材の味一本でやってるので、「わかりやすい味」じゃないです。ジャンクフード系のキツい味に慣れた舌には、多分美味しくないかも。「味」というより「滋味」って感じ。


Brioche Bakery Cafe' (ブリオッシュ)

349 Darling Street、Balmain NSW 2041
http://brioche.net.au/en/

 →カフェランチ編に掲載していますので、そちらを参照してください。


★チェコ料理


La Boheme

Shop 9, 332 Darling St, Balmain NSW (02) 9810 0829
http://www.laboheme.net.au/

 
その他